チャットGPTお家騒動、背後にまた孫正義!? (2023.12.06) No.616



■ チャットGPTをめぐる米中の綱引き
 「オープンAIの解任劇を読み解くカギはシリコンバレーの思想対立」
少し前の記事だが、朝日新聞デジタルから出ていた記事の内容は、「サル・アルトマン解任」という大ニュースが飛び込んできたのは、日本時間の11月28日のだった。
彼は対話型の人工知能(AI)である「Chat GPT(チャットGPT)」を開発したオープンAIの最高責任者(CEO)であり、現代の最重要起業家の一人である。「そんなAIの顔」が退陣するという知らせに驚かされたのも束の間、わずか4日後に彼がCEOに復帰するとの発表があった。
いったい何が起きているのか。実のところ公式情報はほとんどない為、そもそも何が理由で解任されたのかよく分かっていない。報道によれば、オープンAIのほとんどの社員が、アルトマンの復帰と、彼の解任を決めた理事会のメンバー全員の辞任を求めたという。
これだけを見ればトップダウン的な理事の暴挙に対し、社員が一丸となって抵抗して決定を覆した美談のようでもある。だが、この見立ては正しいのだろうか。今月はこの事件の背景を探ってみたい。
実はこれは、ある意味では思想対立といえば思想対立なのだが、思想対立ではない。
オープンAIを運営するチャットGPTのオープンAI社の中で取締役会があった。その中で取締役の一人が、かなりConservative(保守的)で技術開発に対して安全保障上の問題を気にしている人だった。
実際には思想の問題ではなく、本当に国家安全保障上の問題を揺るがすほどの事件に関するニュースが出ている。
・アブダビAI企業「G42」がファーウェイなどと提携していることからアメリカがアラブ首長国連邦に警告
G42という会社はAI企業なのだが医療系の企業でアストラゼネカや他の製薬会社とも連携している。このG42というアラブ首長国連邦に拠点を置く会社は、実はファーウェイやシノバックという、アメリカからすればありえない企業と取引を行っている。
サリバン国家安全保障担当大統領補佐官が、このアラブ首長国連邦(UAE)UAEの国家安全保障顧問のタフヌーン・ビン・ザイード氏にサリバン国家安全保障担当大統領補佐官が、とにかくG42の会社にアメリカのチャットGPTと提携をするならば、情報漏洩のリスクがあり、ファーウェイやシノバックとの関係を切るべきだと迫っていた。ザイード氏はG42に投資をしている。
このファーウェイという企業はアメリカのエンティティリストに載っている悪名高い企業である。そしてアメリカ政府は、シノバックがアメリカ人のDNA情報を収集しているのではないかと危惧している。
アメリカ人のDNA情報がG42経由で中国に流れ、医療企業、製薬会社によって解析されて、アメリカ人はどのようなウイルスに弱いのかを解析されてしまえば、もしかすると生物兵器で一撃でやられてしまうかもしれないと懸念している。
それだけではなく今回のアルトマンと取締役の間で確執が起こった一つの理由としては、取締役とアメリカ政府の国家安全保障上の問題を共通の認識で抱いていたこともあるが、もうひとつニュースが出ている。
■ CEO復帰の陰で笑う孫正義とビル・ゲイツ
「アルトマン氏、解任前にAIチップ事業で多額調達目指していた」
彼がチャットGPTのCEOであるにも関わらず、幹部には内容を詳細に話さず、ほとんど秘密にしながら、並行してAIチップの会社を作るための資金調達を目指していた。
その時に出てきたのがソフトバンクだった。ソフトバンクが関わっていることに対してアメリカ政府もそれなりに目を光らせている。
アメリカ政府はファーウェイの事が怪しいと長年に渡り思っていた。ファーウェイのCEOの娘、孟 晩舟(モウ・バン・シュウ)を逮捕したが、最終的には逃してしまうことになった。それでもアメリカ政府はファーウェイの事件を追っているのだ。
その中でも、やはりソフトバンクの会長の孫正義が何かしらの形でファーウェイと関連していると抑えている。最近は浙江財閥の事も、かなり熱心に調査をしている。
アルトマンがチャットGPTの最先端の生成AIの技術を、G42というアブダビの企業を経由をして、シノバックやファーウェイと情報を提供しようとしている。
G42のCEOも中国人だという。国籍はアラブ首長国連邦にある首長国のひとつアブダビなのだが、もともとは中国人ということでアメリカ政府もかなり警戒している。
さらにエヌビディアが、今までアメリカ政府を騙してAIチップを長い間アメリカから中国に輸出をしていたわけだが、それを徹底的に取り締まるとレモンド米商務長官は言っている。
アルトマンが新しくAI専用のチップを作ると言ってソフトバンクから多額の金を引っ張って本当に作ってしまえば、アメリカにとって重大な国家安全保障上の問題になる。
この背景もあり、アメリカはチャットGPTのCEOを解任させる解任劇に出たのだが、チャットGPTの中には中国系の人も多い。アルトマンが辞めてしまえば、チャットGPTの株価が下がり、株が売れなくなってしまうと9割以上の人が解任劇に反対をした。
アルトマン自身はマイクロソフトのビル・ゲイツの力を借りて、自分はそのままマイクロソフトに転職をし、そして9割を超える700人の従業員、エンジニア達が皆マイクロソフトに行ってしまえば、チャットGPTはもちろん倒産してしまう。
そのようにアルトマンは既存の取締役を揺さぶった。そうすると取締役側も真っ青になった。こうなるとアルトマンの解任を取り消して復帰を求めなければ会社自体がもたない所まで追い詰められた結果、あっという間にアルトマンは戻ってきた。
もちろんその陰で笑っているのはビル・ゲイツと孫正義だ。

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